ファッションマンス前に絶対観ておきたいドキュメンタリーまとめ
一気見したくなるおすすめの映画とシリーズをピックアップしてご紹介
ファッションマンスの季節が近づき、SNSのタイムラインがランウェイの熱狂やストリートスナップ、トレンド論争で埋め尽くされる前に、その裏側を少し予習をしておきたいところ。そこで頼りになるのが、ファッション系ドキュメンタリー作品だ。舞台裏のドラマから、今の私たちの装いを形づくるデザイナーたちの素顔に迫るものまで、ファッションなしでは生きられない人はもちろん、ちょっと気になっているだけの人にもぴったり。
ファッション業界の歴史をおさらいしたい人も、クリエイティブなインスピレーションが欲しい人も、コーデを考えながら流しておくおしゃれな作品を探している人も──これらのドキュメンタリーは、ファッション史に残る名場面とアイコンたちの舞台裏を見せてくれる。「Met Gala(メットガラ)」を完璧に成功させるために何が行われているのかや、〈CHANEL(シャネル)〉の2018年春夏コレクションの裏側、さらにはドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)やマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)ら名だたるデザイナーのキャリアの一端まで。これをファッションマンス前の“ウォームアップ”代わりにどうぞ。
本稿では、一気見したくなるおすすめの映画とシリーズをピックアップしてご紹介。
ザ・スーパーモデル
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『ザ・スーパーモデル』は、近年もっとも話題を集めたファッションドキュメンタリーのひとつ。公開前から熱い注目を浴びていた全4部構成のシリーズで、“スーパーモデル”と呼ばれた4人、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)、シンディ・クロフォード(Cindy Crawford)、リンダ・エヴァンジェリスタ(Linda Evangelista)とクリスティー・ターリントン(Christy Turlington)の1980年から1990年代におけるめざましい躍進を追う。独占インタビューや未公開映像を通して、ランウェイを降りた彼女たちのリアルな素顔に迫る、当時最高峰のモデル4人の“オフ・ザ・カメラ”を覗き見る決定版。
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ジョン・ガリアーノ(John Galliano)は、その圧倒的な才能で知られる一方、常に賛否を呼んできた存在でもある。業界内でも意見が割れるデザイナーだが、『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』は、そんな彼の人物像に迫り、これまでのクリエイティブキャリアの栄光と転落を丁寧に辿っていく。監督はオスカー受賞歴を持つケヴィン・マクドナルド(Kevin Macdonald)。業界ものとしては珍しいほど率直で容赦のないトーンで、1990年代の象徴的なショーから、依存症との闘い、そして最終的にクリスチャン・ディオール(Christian Dior)を2011年に解雇されるまでに至った出来事を追う。業界の大物たちやガリアーノ本人へのインタビュー、そして華やかさと毒々しさが同居するアーカイブ映像が続々と登場する。
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『Vogue(ヴォーグ)』が再びスクリーンに戻り、“ファッションの黄金期”と呼ばれる1990年代へと私たちを連れ戻す。全6話で構成される本作は、『Vogue』の編集者たちの視点からこの10年を描き出す。ハミシュ・ボウルズ(Hamish Bowles)、エドワード・エニンフル(Edward Enninful)、 トン・グッドマン(Tonne Goodman)とアナ・ウィンター(Anna Wintour)ら(いずれもエグゼクティブ・プロデューサーも務める)が、その時代を知り尽くした視点で、「Met Gala」からグランジ、ヒップホップカルチャーまでを語り尽くす。さらに、ケイト・モス(Kate Moss)、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、トム・フォード(Tom Ford)ら豪華メンバーも登場。今なお語り尽くせない“あの時代”を、改めて魅力的な角度から切り取る一本。
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『ダイアン・フォン・ファステンバーグ:すべての女性のために』は、彼女のパイオニア的キャリアに焦点を当てた作品で、シグネチャーであるラップドレスの誕生50周年に合わせて公開された。1970年代の躍進と自身のブランド立ち上げまでを辿りながら、ダイアンが自身のルーツを率直に語り、その後の大成功へとつながる並外れた野心を感じさせてくれる。
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監督は、サディ・フロスト(Sadie Frost)。本作は“スウィンギング・シックスティーズ”の象徴となったティーンモデル、Twiggy ことレズリー・ホーンビー(Leslie Hornby)の人生を描く。アーカイブ映像とインタビューを織り交ぜながら、ロンドンの女子学生だった彼女が、当時の美意識とファッションを塗り替える世界的アイコンへと駆け上がるまでの軌跡を辿る。
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『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』 は、世界的に知られるフォトグラファーの作品世界を、あえてカメラの“被写体”として捉え直す。すでに複数のドキュメンタリーが存在するなかで、ゲロ・フォン・ベーム(Gero von Boehm)監督による本作は、とりわけ彼のミューズと被写体に焦点を当て、その表現が女性蔑視的なのかという問いを投げかける。ジャッジを下すことなく、物議を醸した写真の背景を巧みに語り出す構成が見どころ。
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ライナー・ホルツェマー(Reiner Holzemer)による、メディア嫌いで知られるベルギー人デザイナーのドキュメンタリーは、顔を一切映さないにもかかわらず、驚くほど深くその本質に迫っている。マルタン・マルジェラが1988年に表舞台に現れて以来、ショーの最後に姿を見せたことも、撮影に応じたことも、対面インタビューを受けたこともない。そんな“謎”の本人が、自身の言葉で語るのが本作だ。業界で20年を過ごした彼が、幼少期や教育背景、そして影響力ある存在となるまでを、作業する手元だけを映した映像とナレーションで振り返る。匿名性を守りながらも、やはり最後まで見る者を翻弄する。
Netflix
『Netflix(ネットフリックス)』の『本番まで、あと7日』第1話では、〈CHANEL〉の2018年春夏コレクション “Haute Couture”のランウェイショーの舞台裏に潜入する。〈CHANEL〉のアートディレクター カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)とそのチームが、息をのむようなランウェイショーを完成させるまでのプロセスを追いかける。ラガーフェルドらしいユーモアとスタイル、そしてハイファッションならではのドラマティックな瞬間の連続に期待して。
Netflix
『Netflix』オリジナルシリーズの『アート・オブ・デザイン』は、建築、ステージデザイン、イラストレーションなど、デザインの最前線で活躍するクリエイターたちに迫る。シーズン1では、〈Nike(ナイキ)〉のレジェンドであるティンカー・ハットフィールド(Tinker Hatfield)やグラフィックデザイナーのポーラ・シェア(Paula Scher)ら、ビッグネームが続々登場。自分のクリエイティブをどう磨くか知りたい人は、彼ら“異端児”たちの刺激的なストーリーをチェックしておきたい。
Marco Glaviano
「Elite Modeling Management」の創業者 ジョン・カサブランカス(John Casablancas)は、その卓越した“美の眼”でファッション業界の歴史を変えた人物。画期的なエージェンシーは、シンディ・クロフォード、ナオミ・キャンベル、ジゼル・ブンチェン(Gisele Bündchen)などを擁し、スーパーモデル時代の到来を告げた存在だ。『Casablancas: The Man Who Loved Women』は、カサブランカスの波乱に満ちた人生を追いながら、現代のモデルビジネスがどのように形作られていったのかを立体的に描き出す。
Reiner Holzemer
『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』は、“ドリス・ヴァン・ノッテンを世界でも類いまれなファッションデザイナーたらしめている激しい情熱と独自の才能を探る”作品。彼の服はひとめでそれとわかるが、それは偶然ではない。カメラは、国際的に高く評価されるコレクションを生み出す過程に潜む、生々しいエネルギーと不安のすべてを捉えている。
Francesco Carrozzini
フランカ・ソッツァーニ(Franca Sozzani)は、『Vogue Italia』の編集長として30年間在任し、ファッションジャーナリズムに新時代をもたらした人物。写真とハイファッションを駆使し、今なお語り継がれるほど印象的なカバーストーリーを次々と生み出した。本作では、彼女の息子であり監督でもあるフランチェスコ・カロッツィーニが、その天賦の才能と、母子の親密な関係性を繊細に映し出す。
Madman Films
ジェレミー・スコット(Jeremy Scott)は、常識を軽く飛び越えるような大きな夢を、自身の〈Moschino(モスキーノ)〉のレーベルで現実のものにしてきた人物。恐れを知らない大胆なデザインは、ケイティ・ペリー(Katy Perry)や2NE1のCLなど数多くのセレブリティを虜にしている。『ジェレミー・スコット: 人を仕立てるデザイナー』は、彼の名声とキャリアを左右する重要なランウェイショーに向けて奮闘する姿を追った作品だ。
Ron Galella
伝説的なメイクアップアーティスト ケヴィン・オークイン(Kevyn Aucoin)は、ビューティー業界はもちろん、その枠を超えた影響力で広く知られる存在。1980から1990年代を代表するスターたちのメイクを手掛け、“ビジュアルの革新者”として不動の地位を築いた。本作には、彼自身が残したプライベートな映像と、親交の深かったセレブリティたちのインタビューが多数収録されており、その華やかな成功だけでなく、知られざる葛藤にも踏み込んだ胸を打つドキュメンタリーに仕上がっている。
Music Box Films
マノロ・ブラニク(Manolo Blahnik)は、“21世紀最高のシューメイカー”と称されることも多い存在。子どもの頃に芽生えた靴への愛情は、やがて一種の執着とも言えるレベルへと発展していった。その独自のスタイルとビジョンは、豊かな想像力から生まれたウィメンズシューズに結晶している。本作では、伝説と化したその人物像の知られざる一面に光を当てていく。
Andrew Rossi
「Met Gala」は、セレブリティやモデル、業界関係者が一堂に会し、『メトロポリタン美術館』の コスチューム・センターと新たなテーマ展のための資金を集める、“ファッション界でもっともダイナミックな年次イベント”のひとつ。『メットガラ ドレスをまとった美術館』は、アナ・ウィンターとそのスタッフが、数々のハードルを乗り越えながら完璧な一夜を作り上げていく様子を克明に追いかける。
Andrew Morgan
ファッション産業が世界でもっとも環境汚染を引き起こす産業のひとつであることは、もはや周知の事実だ。『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償』は、都市のショッピングモールに並ぶ服と、その裏で働く低賃金労働者たちの現実をつなぎ合わせて見せる。行き過ぎた消費主義と終わりのないトレンドサイクルがもたらす影響を、容赦なく突きつける必見のドキュメンタリーだ。
ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー
VOGUE:変革の90年代
ダイアン・フォン・ファステンバーグ:すべての女性のために(原題:Diane von Furstenberg: Woman in Charge)
Twiggy
ヘルムート・ニュートンと12人の女たち
マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”(原題:Martin Margiela: In His Own Words)
本番まで、あと7日
アート・オブ・デザイン
Casablancas: The Man Who Loved Women
ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男
フランカ・ソッツァーニ: 伝説のVOGUE編集長
ジェレミー・スコット: 人を仕立てるデザイナー
メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー
マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年(原題:Manolo: The Boy Who Made Shoes For Lizards)
メットガラ ドレスをまとった美術館
ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償















